メジャーとインデペンデント

hosi
『メジャーとインデペンデント』



昔、僕が勤めてたワーナー・ブラザース映画は、アメリカ(ハリウッド)に映画を製作する本社があって、日本には直轄の配給部門を持つ、俗に言う“メジャー”映画なのですよ。

他には20世紀フォックス、ソニーピクチャーズ、ブエナビスタ(ディズニーが持ってる映画会社(ディズニーピクチャーズ・タッチストーンピクチャーズ・ハリウッドピクチャーズ)を専門に配給する子会社)、UIP(ユニバーサルピクチャーズ・パラマウントピクチャーズを専門に配給する契約会社、ただしMGM/UAも委託配給してる)が“メジャー”のカテゴリーに入るやね。

対比してあるのが“インデペンデント”と言われる配給会社。
これは海外で創られた映画を買い付けてきて、日本での上映向けに配給する映画会社。

東宝東和、ヘラルド、GAGA(ギャガ)などが大手。フランス映画社のように、フランス映画だけを配給する会社もあったわな。昔は松竹富士とかアスキーとかあったんやけど、松竹富士は松竹映画本社に「洋画部」として吸収され、アスキーはたしかGAGAに株式譲渡したんとちゃうかったかな。。。

メジャー系配給会社は、極端な言い方をすれば、その映画が日本でヒットしなくても(う~ん、どう言えばええンかな、例えば300億円かけて創った映画が配収で300億円儲かれなければアカンわけ)全世界で元をとればええんで、直接的に日本の配給部門が責任をとるようなことにはならないわけ。

ところが、インデペンデント系の配給会社は、日本で上映するために色んな国から「日本で儲かるやろう」映画を買ってくるわけや。

と言うことは、30億円で買った(実際にいくらで買い付けてきたかは、一部の人にしかわからんけど)映画は、配収で30億1円からやっと儲かることになる。もちろん映画購入費用だけでなく、宣伝費や諸々かかってるわけやけどね。

つまり高く買った映画は売れて当たり前、安く買った映画が化ければすごい儲けとしてリターンされるわけや。

最近じゃ『フルモンティ』『ダンサー・イン・ザ・ダーク』『リトルダンサー』『アメリ』『少林サッカー』なんかは、化けた映画やないんかな。

ま、『ダンサー・イン・ザ~』なんかは買値も結構したと思うけど、あそこまで化けると大成功なんと違う?

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